育てる・教育

2010年6月14日

武士道ワンポイントレッスン
七回目のテーマは「育てる・教育」
人を育てるっていうことは、薄いティッシュペーパーを一枚一枚丹念に重ねて厚みをもたせて行くような作業と同じだと塩川先生が以前理事会で仰った事がありました。
頭の中では理解していても、イザ実践となると一枚一枚重ねている内に、
『こんなにやっているのに!! 何で分かってくれないの??』
などと思うことも多々あるでしょうね。
でも、思った瞬間に、今まで重ねたティッシュペーパーが全部吹き飛んで、なくなってしまうんです。
先日のニュースでも、母親がオムツをしている1歳の赤ちゃんに熱湯をかけて、皮膚がめくれるほどの火傷を負わせたとありました。
間違えて熱湯のシャワーをかけてしまったと言っているとのことですけど、それなら母親の手にはかからなかったの?
辻褄が泡なすぎるし、不注意なら程が有ると思います。
ティッシュペーパーを箱ごと積み上げるような家庭教育を受けてきた母親なのかしら?
そうなると、祖父母が悪いわけで、その祖父母も曾祖父母の育て方が悪かったということになって・・・
切りがないじゃないですか。
切りが無いと思ったら、気づいた人から始めるという運命を担ってきたんだ、きっとご褒美は多きいと思って、“選ばれし人” となったことに自信を持ちましょう。
人を育てるという “人” の中には自分も入っています。
親の育て方が悪いと思った人が、18歳になっていたら、
気付いた人が始めなければならないから、まず自分を育てることから始めないとならないというわけです。
何でも人のせいにしている時は楽なんです。
でも楽をしていたら良くならないわけで、何でも苦労や辛さの中に学びがあり、それを習得すると成長という成果を戴けるんです。
成長すると、今まで苦しかった事が苦しく感じなくなる。
それは、小さい時に掛け算九九を覚えるのに苦労して、八の段なんて何でやらなきゃいけないんだろう・・・なんてボヤキながら勉強したことを思い出せば分かります。
掛け算を覚えておいて良かったですよね、今考えると。
当時は、嫌だい嫌だと思ったテストも、今考えると、そのお蔭で恥をかかずに済んでいるということです。
それは、勉強だけでなく生活習慣など総てに言えることなんです。
だから、育てるということはは、自分を育てる事も入っていて、とっても大事な事なんです。
自分が育てば、間違いなく周囲が育ちます。
先ずは薄紙を一枚一枚丹念に積み重ねるように、生き方を考えて、教育を考えていきませんか。
きっと世界が良くなると思います。
・人に迷惑をかけない
・人の嫌がることはしない
・自分が我慢すればよい事なら喜んで受けようと思う
・人の嫌がる仕事は自分が引き受けよう
など、最近は死語になってしまった言葉を思い出して、実践していきましょう。
教育者にとって、
①先ず自分が変わること
②気長に構えて怒らない
③感情的にならない
④必要な事を嫌われると思っても伝えていく
⑤大好きといいながら注意をしていく
⑥教えている人の幸せをいつも考えている
この心構えが必要ですね。

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