変化する日本の絆「家と個」

2010年8月28日

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8月27日 日記
久しぶりに10代の時からの仲間に会ってきました。
その仲間のお兄様がバイクの事故で即死したそうです。
ずっと会っていない人なのに、ショックでした。
若い時の仲間だから、家族構成まですべてを知っているので、お母様の心中を察すると余りあることで、胸が苦しくなりました。
本当に人の命とは何と儚いものかと思わずにいられれませんでした。
会社を設立して、大きくしている最中だったそうです。
奥様(といっても私もよく知っていた方です)の居住地の近くに改めてお墓を買って入れたとのことで、長男だけど親(父親が既に他界)のお墓に入れなかったそうです。
理由は、死んでも近くにいてほしいからということでした。
お母様は息子の他界と自分の家のお墓に息子を入れてもらえなかったことの両方でショックだったようです。
それぞれの視点で考えると、どちらの気持ちもよくわかります。
でも、これで良かったのかしら? と他人事ながら考えさせられた事柄でした。
家という考えから、個という考え方に変化してきている証ではないかと思ったからです。
日本を支えてきた縦社会の絆が薄れつつあることを感じました。
やはり、息子、ましてや養子に出したわけでもない長男が、自分のお墓に入ってくれないことを生前に知る、一生懸命生んで育てた母親の気持ち。
子供が親より先に他界する親不孝(致し方ないことだけど一番の親不孝ですよね)に重なったことに、私までが重く感じてしましました。
また夫に突然先立たれた奥様の気持ちもとてもよくわかるのです。
でも、家族単位で生きてきた日本の風土があることも忘れてはならないと思いました。
たった65年でここまで変われるものか・・・とマッカーサー元帥の取った策の先見性にただ感服しています。
でもこれでは、我々の子供の代まで日本が持たないかもしれません。
世の中のあり方自体を考え直し、建て直さないと大変なことになると思った出来事でした。

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