第2回シン武士道懇話会
テーマ:「武士道は自己陶冶に精励する」講演者:青山 誠
開催日時:令和7年11月16日(午後3時~午後5時)
勉強会を終えて―武士道と自己陶冶の思想を現代に生かす―
吉田松陰・柳生宗矩・宮本武蔵・山岡鉄舟という四人の人物を取り上げ、それぞれの思想と生き方を通じて、現代における「己を磨く意味」を問い直しました。
彼らに共通するのは、剣や学問、禅や書といった道を通じて、己を磨き続けた修行者であったことです。
そして彼らが到達した境地とは、名声や勝利のためではなく、己の妄心を見極め、私心を離れ、日常を無心で生きる精神でした。
• 吉田松陰は、誠を貫くことを命がけで実践し、学問を通じて人の志を呼び覚まそうとしました。
• 柳生宗矩は、「活人剣」の思想をもって、剣を人を殺す技ではなく、人を活かす道と捉えました。
• 宮本武蔵は、『五輪書』において、勝敗を超えた「空」の境地に至り、鏡のように己の心を澄ませることを兵法の本質としました。
• 山岡鉄舟は、「無刀流」を創始し、剣術を極めながらも、その技を人に向けることなく、常に自分との戦いに使いました。
彼らが目指したのは、剣を学び、剣を超え、やがて剣を手放すことで、争わずして場を鎮める者となることでした。
それは、技を誇ることなく、言葉を振るうことなく、ただその在り方によって場を調える者の姿勢です。
私はこの勉強会を通じて、改めてこう感じました。
自己陶冶とは、戦いを否定するためのものではなく、戦いが不要となるほどの精神的完成を目指す道であると。
それは、理念と実務を統合し、天地自然の理法と響き合いながら、静かに立つ者の修行です。
吉田松陰の至誠、柳生宗矩の心法、武蔵の空、鉄舟の無刀――
それぞれの思想は異なるようでいて、最終的には「剣を通じて己を知り、己を超え、剣を手放す」ことに通じています。
この学びを、私自身の実践の中で、これからも問い続けていきたいと思います。

